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こんにちは。TADです。
2020年度の中小企業養成課程募集について、単なる情報提供にとどまらず、ポイントを解説していきたいと思います。
ということで、この記事は「中小企業診断士養成課程入学希望者」向けの記事となっています。
第一次試験合格者はもとより、これから中小企業診断士を目指そうという方にも必見の内容となっておりますので、よろしくお願いいたします。
中小企業養成課程について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。今回の記事は「養成課程」について、概ね知っている方を対象に書いていきますね。
今年度募集のコース
今年度は、第1期40名、第2期80名の募集となっているようです。
・第34期中小企業診断士養成課程(通期:第91期 40名)
・第35期中小企業診断士養成課程(通期:第92期 80名)
以下、この記事の枠内は中小企業大学校養成課程令和2年度募集要項より引用
受講料
・1,205,000円(税込)中小企業関係団体等
・2,343,000円(税込)上記以外
・この他 寮費:募集要項に記載
・実習に伴う経費負担:約50日程度の実習で、訪問先実習企業の場所にもよりますが、別途15万円~25万円程度かかる場合があるようです。※実習にかかる資料収集費、交通費、宿泊費等です。
実習にかかる経費について
実習は、都内とは限りません。
東京、埼玉、神奈川や静岡など(他の県もあります)東京近郊の県の企業に出向いて、チームコンサルを行うのが実習の内容になります。
チームは約5~6人のクラスメイトで構成され、班長・副班長・事務局(会計)・チーム員など役割分担がある場合があります。
独立コンサルに例えると「コンサルティングに係る経費」という解釈にもなりますね。
コンサルティングは、一定の期間で行い、ヒアリング、グループでのディスカッション、計画立案、資料作成、企業への提案といった流れで行われます。
なので、複数回、支援企業に訪問するのはもとより、現地に宿泊しながらコンサルを行うパターンもあるようです。
実習にかかる資料収集費、交通費、宿泊費等の他、食事代や会議費なども見込んでおいた方が良いでしょうね。
また、分からない事柄は、本を購入するか、図書館で調べるという調査費も必要と思われます。
ちなみに、4回~5回の実習があり、内容は流通、製造、経営戦略策定等(業種は都度決定)です。
応募要件
中小企業診断士第一次試験合格者のうち、以下の方
・2019年度及び2020年度の中小企業診断士第1次試験合格者
・2000年度以前の合格者(2001年度以降に第2次試験を受験した方及び2006年度以降に当養成課程又は登録養成課程を受講した方を除く
中小企業診断士第一次試験の突破法はこちら
・心身ともに健全で約6ヶ月間の研修を受講し得ると判断できる方
6ヶ月の間、座学と実践コンサルティングを行います。支援する企業に対し、事業改善や成長戦略の提案をしますので、気力・体力を必要とします。
仲間と支え合いながら自分のスキルアップには、とても有意義な時間です。
支援企業の為に「実習を流す」ことなく、しっかりとした取り組みが必要とされるので、当然の条件と思います。
また、募集要項には、社会⼈として基本的な常識、マナーを有すると判断できる⽅を応募の対象者としているようですね。
・開校日時点で実務経験を概ね2年以上を有する方
これについては、さまざま考え方があると思いますが、私の見解でお話しします。
中小企業は、業種の特性や大企業と違って経営資源(人・モノ・金・情報量)に限りがあることなどから、机上の学習だけでは対応できない部分もあります。
しっかりとした分析や理論の適切な応用を行わないと、支援企業の社長の信頼を得ることができませんし、他のグループ員の考え方に疑問を感じることもあります。
なので、実務経験は必要だと思います。
派遣社員として勤務されている方は、派遣先企業の業務に従事した期間を実務経験年数とすることができるようですが、派遣会社への登録のみで業務に従事していない期間は含まれないようです。
・パソコン操作の基礎知識(文書作成・表計算・プレゼンテーションの各ソフトを使い、データの並べ替え・グラフ化等の基本操作が行える)を有し、開校時にノートパソコンを持参できる方
パソコンスキルは、必須です。
座学でも実務でもどちらでも毎日使います。授業の聞き取りもパソコンで書き込む方も少なくないです。
また、実習において、分析の実施、提案書作成にとても活用します。「提案書」を作成できないのでは、コンサルティングとなりません。
募集要項やHPにも、パソコンスキルの必要性はかなり書いておりますので、超重要です。
レベル的には、ワード、エクセルを一般的に使いこなせるレベルでOKです。エクセル関数やマクロの知識までは問われません。
なので、ワード・エクセル・パワーポイントなどofficeのアプリケーションも必要になります。
エクセルでグラフや表を見やすく作る技術だったり、ワードについてはテキスト入力のみならず、書式を整えたり、写真挿入などをしっかり出来るレベルです。
基本、実習において、自分の割り当てられた作業は責任をもって自分でやるのが基本ですし、課題の提出もたまにあります。
・当養成課程修了後は中小企業診断士の知識・経験・スキルを中小企業の経営支援や地域経済の発展に積極的に役立てたい方・中小企業診断士の資格取得自体が目的ではない方。
ま、これは、このとおりかと。
選考方法
選考方法
「書面審査」「面接審査」により受講者を決定します。
募集案内
募集案内:開校日の約6ヶ月程度前に、東京校のホームページで「募集要項」を掲載いたします。
とのことですが、第34期の募集要項が発表されています。
第34期募集案内
実施期間 :2020年9月24日(木)~2021年3月30日(火)
募集定員 :40名
実施場所: 中小企業大学校東京校
応募受付期間:2020年4月1日(水)~ 4月17日(金)消印有効
募集から受講料納付までの流れ
- 募集要項発表
- 募集受付開始
- 募集受付締切
- 書面審査
- 面接対象者発表
- 面接審査実施
- 受講決定者発表
- 受講料納付締切
詳しくはこちらで確認出来ます。
で、各合格発表は次の通りとされています。
- 面接対象者の発表
① 発表日時:2020年6月1日(月)14:00(予定)
② 発表方法:面接対象者の受付番号を当校のホームページに掲載します。
- 受講決定者の発表
① 発表日時:2020年7月20日(月)14:00(予定)
② 発表方法:受講決定者及び補欠者の受付番号を当校のホームページに掲載します。中小企業大学校東京校
ポイントとして、公式HPにて各締切を確認の上、必要書類をそろえて提出することが必要です。
さらに、論文審査の審査テーマに沿ってしっかりと論文をつくりこむことが重要です。
【第34期審査テーマ】
2020年からの10年間は、中小企業にとって事業環境が大きく変化すると予想されており、様々な問題が表面化する、或いは様々な新しい技術やサービスが世に出てくる時期でもあります。このような中、中小企業診断士は、地域社会における産業の発展に寄与し、事業者の経営を支援する役割を担っています。そこで、今後10年あなたの地元はどう変化していくのでしょうか。そして、その変化に対応すべく、どのように地域の中小企業への支援を行っていくべきなのでしょうか。また、あなたの考えを実践する為に、当校養成課程でどのような事を学ばなければならないと考えていますか。400字詰め原稿用紙2枚を使って記述してください。
研修のねらい ~中小企業診断士養成課程が養成する診断士像~
(1)徹底的に現場感覚に根差した問題発見・解決案の提案ができ、支援施策を効果的に活用することを含め全社的な視点から的確かつ戦略的な助言が出来る経営コンサルタント
(2)中小企業診断士としての貢献領域(中小企業経営に付加価値を提供することができる、自身の専門領域・ブランド)を認識し、その習得を志向する経営コンサルタント
繰り返しになりますが、中小企業の特徴をしっかりつかむことの出来ないコンサルは、信頼を得ることが出来ず、中小企業支援機関を含む各団体より継続的に仕事の受注を得ることが難しくなります。
なぜなら、結果として効果的な中小企業の支援にならないことも多いからです。逆に現場感覚に長けて、目線を合わすことの出来る中小企業診断士は、とても重宝されます。
また、中小企業診断士として、自分の専門分野について模索する時間としても養成課程は有意義です。
空き時間は読書をして過ごす方も少なくありません。
東京校の養成課程と第2次試験との併願について
本養成課程と第2次試験は併願できますが、第2次試験の合格者は養成課程の趣旨に鑑み受け入れておりません。仮に併願されている方が第2次試験に合格された場合には、その時点で本校養成課程の受験受講を辞退していただきます。
第2次試験の合格者は入校出来ないようですね。
以上、2020年度の中小企業診断士養成課程の募集要項に関する説明でした。
詳しくは、くれぐれも募集要項をしっかりと読んで下さい。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございます