中小企業診断士独立の成功と失敗【N氏とT氏の場合】

こんにちは。TADです。

今回は、中小企業診断士として独立したN氏とT氏について書いていこうと思います。

この記事は「中小企業診断士として独立したい」と思っている企業内診断士または受験生向けの記事です。

この記事には、「独立診断士として成功するためには何が重要なのか?」というヒントがあります。

よろしくお願いします。

中小企業診断士として独立したN氏の成功例

早速、中小企業診断士として成功しているN氏について考察していきます。

N氏は現在、中小企業診断士として事業計画策定や支援機関の専門家派遣・セミナー、民間企業の顧問コンサルとして活躍しています。

収入は1,000万ほどと聞いています。

N氏は小売業出身で、コンサルティング業界は始めてです。

中小企業診断士として、斬新な視点を持っている一方、他の人が執筆した計画書の読み込みにも熱心な方でした。

中小企業診断士資格取得(登録)後、すぐに独立しました。独立については、決心がついていたようです。

成功した特徴について、僕の考えを述べていきます。

先輩診断士と連携した

前述したように、コンサル業界は初めてです。なので、彼は中小企業診断協会に加入し、人脈づくりを重点的に行いました。

中小企業診断士には、各都道府県に中小企業診断協会という中小企業診断士の会があります。しかし、この協会は絶対に入らなくてはいけないものでは無く、任意の団体になります。

しかし、協会にはバリバリ活躍している現役診断士がそろっており、勉強会などを定期的に行っているところもあります。

その協会の先輩と運良く仲良くなり、仕事を回していただくようになっていったそうです。

仕事のニーズにとことん応えた

中小企業診断士といえど、得意分野もあれば、不得意分野もあります。

しかし、彼は仕事の好き嫌いを問わず、とことん仕事依頼のニーズに応えていったそうです。

彼は、はっきり意見を言うタイプですが、トゲがなく、人間的には素直で人に愛されるところがあります。

少し、こだわりが強いところもありますが、それはコンサルとしての自信ともいえるので、まあ、許容範囲でしょうか。

素直に仕事をコツコツとこなすことで、さまざまな仕事が増えて言ったそうです。

目線が合ってきた

これは、超重要です。

彼は、仕事をこなすことで、中小企業、特段小規模企業の目線が分ってきたのだと思います。

中小企業診断士として、中小企業の目線や実態が分ることは非情に重要です。

 

大きな企業や首都圏の企業とは、

・やれること

 

・やれないこと

が、違うのが地域の中小企業だったりします。

 

特に、仕事を依頼したい地域の支援機関等は、その中小企業診断士がこの目線をもっているかどうかが一番気にすることです。

なぜなら、専門家をアテンドして、企業とミスマッチすることを極端に嫌ったりします。

事業計画策定のスキルを伸ばしていった

仕事の好き嫌いをすることなく、コツコツと仕事をすることで、事業計画策定のスキルを伸ばしていったそうです。

事業計画書のクオリティが上がってくるのが自分でも分ったそうです。

人に会うことに重点をおいていった

仕事が軌道に乗った後は、取引先の社長や他の中小企業診断士から誘われて、各種会合に参加し、顔を広げていったそうです。

けっこう、これが出来ない診断士が多いです。

その場では、仕事に直接結びつかなくても、地域の企業は結びつきが強いので、共通の人を知っているというのはとても財産になったそうです。直接、仕事にならない集まりには出ないというのは「もったいない」と言っていました。

中小企業診断士として独立したT氏のつまづき

次に、T氏についてです。

人生に失敗は無いとおもうので、「失敗」では無く「つまずき」という表現をしたいと思います。

T氏はコンサルティング業界出身です。この方はめちゃくちゃ優秀です。

現在はコンサルティング系企業内診断士として働いています。独立しましたが、なかなか仕事がまいこんでこなかったとのことです。

T氏について、僕の考えを述べます。

中小企業診断士と馴染めなかった

T氏は本当に優秀な方です。

コンサルティング業界でも活躍していたことがあり、事業計画やマーケティングに関して「目利き」が出来、下手をすると中小企業診断士よりコンサルティング技術が高い部分もあるのではないかと思います。

ていうか、ぶっちゃけその可能性が高いです。

なので、他の先輩中小企業診断士の先生とはなかなか連携が取れずにいました。やっぱり、業界の先輩から教えられることは必須ですね。

営業はローラー作戦で行ったが空振り

独立後、自立心が強いT氏は、支援機関に営業をローラー作戦で行いましたが、空振りが多かったそうです。

おそらく、その営業におけるT氏が提案したコンサルティングサービスは、支援機関が望むニーズとミスマッチしていたのではないかと思います。

支援機関のニーズとは、ズバリ国が力を入れている施策であります。

現状で言えば、創業、事業承継、BCPなどですかね。

実務への不理解があった

また、実務への不理解があったのではないかと思います。。

中小企業診断士試験には中小企業施策・中小企業経営という試験科目があるとおり、中小企業の実態の把握と中小企業施策に関する理解が必要です。

大手のコンサル会社の集客とはやや違った視点での集客が必要となります。

目線が合わなかった

T氏の中小企業診断士の先生をも凌ぐその実力は、支援機関の職員にもそのスキルの高さは感じることができます。それが、逆の結果を引きおこすことがあります。つまりは、前述したミスマッチです。

小規模企業者とは、家族経営でやっているところも非情に多いです。そこで大企業対象の支援内容は馴染まないことも多いです。経営資源が違いすぎるからです。

もちろん、T氏は小さな企業でもしっかりとコンサルティング出来るスキルをお持ちだと思うのですが、大きな企業向けの先生と思われてしまったのかもしれません。

企業と専門家のアテンドという点では、支援機関としては不安定さを感じ、オーダーしにくくなります。一言で言うと「敷居が高い」と思われるのです。企業が出来ないことを提案される怖さもあると思います。

独立の成功要因まとめ

N氏の成功要因としては、

・連携

 

・目線

 

・事業計画策定スキルアップ

があげられます。

中小企業診断士は独占業務がない反面、横の繋がりが強いのが特徴です。

受験途中の方はぜひ覚えておくとお得です。

 

次に、中小企業の目線が分ったという点です。

これは、中小企業診断士として安定感が出てきます。

支援機関に「この中小企業診断士なら、とりあえず任せられる」と思わせたら強いです。

支援機関のオーダーやセミナーを経験しながら実務経験を積み、事業計画づくりや相談業務で民間の顧問契約をとることを目標にしましょう。

 

最後に事業計画スキルアップです。こちらについてはこの記事を参考になります。

【公開します】中小企業診断士が独立前にやっておくべきこと5つ

参考になっていただけたらと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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